はじめに販売管理業務は、企業の基幹業務のひとつです。この販売管理業務において、アナログな管理方法ゆえに作業が煩雑になっていたり、部署間でのデータ共有ができておらず顧客対応が遅れがちになったりと、解決すべき課題を抱えている企業は多いのではないでしょうか。 本記事では、販売管理において発生しやすい業務課題と、それを解決するひとつの方法である販売管理システムを導入するメリットについて解説します。販売管理システム「Fujitsu GLOVIA OM」の導入による効果事例もご紹介しますので、リアルな導入後の姿を知りたい方はぜひ参考にしてください。【サービスと料金】Fujitsu GLOVIA OMってどんな製品?製品カタログはこちら販売管理業務のよくある課題販売管理業務では以下のような課題がよく発生します。課題別に見てみましょう。 ・受注・出荷・請求など販売に関する課題取引先、営業所、営業担当によって見積もり等のフォーマットが異なると、入力作業が煩雑になり、管理の手間もかかってしまいます。また、メールやFAXでの受発注を行っている場合、スムーズにやり取りができないといった課題もあります。 こうした煩雑化しやすい作業は人的リソースを消費し、業務効率の低下や内部統制上の問題を招きます。 ・在庫・棚卸に関する課題適切な在庫を保持するためには、販売データや販売見込みから逆算して計画しなければなりません。しかし、グローバル含め、営業領域が広範囲にわたる場合や、多様な販売チャネル経由で販売する場合においては、営業担当経由で販売データや販売見込みを把握するのはかなり手間がかかり、結果として、過剰在庫による倉庫圧迫や在庫不足による機会損失などが発生する恐れがあります。 ・見積・受注・回収などに関する課題紙の帳票やExcel等で管理している場合、見積もり・受注の入力や入金・回収の確認などに手間がかかり、作業や管理が煩雑になってしまいがちです。顧客によって異なる見積書、受注処理、請求、入金に手作業で対応する場合、多くの人的リソースが消費されます。 顧客数が少ない場合はそれほどの負荷は発生しませんが、多くの顧客との取引がある場合や、業務拡大で顧客数や取引先が増えた場合、紙の帳票での管理では業務効率が悪く、ミスも発生しやすくなります。 ・ヒューマンエラーや情報共有の観点の課題販売管理プロセスではさまざまなデータを扱うため、データ入力作業が非常に多くなります。部門ごとあるいはプロセスごとに同じデータを扱うこともありますが、それぞれが手作業で入力を行っている状況だとデータの整合性が取れなかったり、違算が発生したりします。 よくあるのは、SFA(営業支援システム)と販売管理システムを別々に導入しているケースです。SFAと販売管理システムが別々になっている場合、顧客情報や商品・受注に関する情報などをそれぞれのシステムに入力しなければならず、倍の工数がかかります。 このような二重入力を要する運用方法は業務効率が悪く、誤入力や受発注ミスなどのヒューマンエラーが発生しやすい状況を生んでしまいます。リアルタイムでのデータ共有もできないため、情報共有の観点からも非効率な運用方法といえます。販売管理システム導入で業務課題を解決こうした販売管理における業務課題は、販売管理システムの導入がひとつの解決方法です。ここでは販売管理システムとはどのようなもので、どのように課題を解決できるのかをご紹介します。 ・販売管理システムの導入が課題解決のカギ販売管理システムは、見積から受注、出荷、在庫管理、支払業務など販売プロセスにおける一連の業務を適切に管理し、業務効率化を図るためのシステムです。製造業、卸売業など、多様な業種で導入されています。 販売管理システムの導入により、先に紹介したような販売管理の業務課題を一気に解決し、企業の成長スピードをさらに加速させます。 ・販売管理システムでの課題解決策(導入のメリット)販売管理システムを導入することで、企業はさまざまなメリットを受けることができます。 <メリット1:業務効率化>販売管理システムは、受注から出荷までの販売プロセスの自動化が可能です。顧客や取引先との受発注情報などをスピーディーかつ正確に処理できるため、業務効率化が実現します。 販売管理システムの導入によって、紙ベースでの業務フローだと難しかった少額大量生産(受注)への対応も可能になります。迅速な対応や細かい注文にも柔軟に対応できるようになれば、顧客満足度の向上が期待できます。 <メリット2:ヒューマンエラーの防止>販売管理システムの導入は、ヒューマンエラーの防止にもつながります。従来の複数のシステムに入力する業務フローを改善し、データ入力を販売管理システムに統一することで、入力ミスや受発注ミスを防止します。 <メリット3:無駄なコストの削減>販売管理システムには見積データや受注データを基に適切な在庫を管理する機能があります。適切な在庫管理により過剰在庫を防ぎ、発注コストや保管場所にかかるコストなどを削減することができます。 <メリット4:情報の一元化・可視化とリアルタイムの情報共有>販売管理システム内で一元化されたデータは、販売プロセス従事者全員で共有することができます。複数拠点・部署にまたがる業務でも必要なデータの共有・可視化が可能です。 リアルタイムで最新の情報を得ることができるため、業務ボリュームの変動に合わせて従事者をアサインするといった柔軟な社内調整も可能となります。【導入事例や課題解決手法、製品の特長を掲載!】Fujitsu GLOVIA OMがよくわかるお役立ち資料3点セットの無料ダウンロードはこちら・販売管理システムを選ぶ際のポイント販売管理システムを選ぶ際のポイントはいくつかあります。ここでは主要な5つのポイントについて簡単に解説します。 <ポイント1:自社の業務に必要な機能が備わっているか>自社の販売管理プロセスを鑑み、管理するために必要な機能を備えているか、また、業界特有の要件や商習慣などに対応できるカスタマイズ性を備えているかという点が重要です。 <ポイント2:販売に関する業務を一元管理できるか>販売プロセスには営業・マーケティング活動などさまざまな周辺業務が存在します。これら関連する各部門のデータを連携して一元管理・可視化できる販売管理システムを選ぶことで、より精度の高い需要予測や発注計画などをシミュレーションすることができます。 <ポイント3:市場の変化や法制度に対応できる柔軟性があるか>近年ではインボイス制度や改正電子帳簿保存法など、販売管理にも関わるいくつかの法改正が行われています。販売管理システムもそれらに対応し、常にアップデートしていかなければなりません。このような法改正に迅速に対応し、市場の変化にも柔軟に対応できるシステムであるかどうかも重要なチェックポイントです。 <ポイント4:他サービスとの連携や拡張ができるか>既に導入済みの既存システムとデータの連携ができるかもチェックしておきたいポイントです。連携ができない場合、結局はデータ入力や確認作業の二度手間が発生してしまい、業務効率の改善につながらなくなってしまいます。 また、今後の業務拡大も考慮し、拡張性があるシステムかどうかもチェックしておきたいポイントです。社内システム全体図を俯瞰し、長期的な視野で判断しましょう。 <ポイント5:サポートの充実度>システム導入前のシミュレーションや導入後のカスタマイズなど、きめ細かな対応ができるベンダーを選ぶと導入がスムーズに進みます。導入前のサポートはもちろん、運用が始まってからのサポートが充実しているかも需要なチェックポイントです。 以下の記事にて、より詳しく販売管理システムを選ぶ際のポイントを解説しています。こちらもぜひ参考にしてください。 参考記事:製造業の成長に欠かせない販売管理システムについて徹底解説Salesforceベースの販売管理システム導入が経営に与えるメリットSalesforceベースの販売管理システムは、経営にどのようなメリットを与えるのでしょうか?ここでは企業がSalesforceベースの販売管理システムを導入するメリットをご紹介します。 ・Salesforceとは?Salesforceは、世界中のさまざまな企業で導入・利用されているクラウド型の営業支援(SFA)・顧客管理(CRM)システムです。案件管理機能や顧客管理機能をはじめ、営業活動をサポートする多様な機能を備えており、業務効率の改善や戦略的な営業活動を可能にします。 Salesforce社は、Salesforce Platform(プラットフォーム)という品質の高い業務アプリケーションを手軽に構築できるツールも提供しています。簡単な操作で誰でもアプリ作成ができるローコード開発や、多種多様なAPIと連携できる機能を持つツールで、自社の業務に合わせた柔軟な開発ができます。 Salesforceと販売管理システムを相互に連携するメリットは数多く、顧客満足度向上やオペレーション工数の削減を実現し、持続的なビジネス成長を支援します。後ほど詳しくご紹介しますが、Salesforce Platform上で販売管理・購買管理・在庫管理・フィールドサービス管理の実現できるのは、国内ではFujitsu「GLOVIA OM」が唯一のソリューションです。 メリット1:スムーズな顧客対応が可能に顧客情報を複数のシステムで管理している場合、部署間での情報共有に時間がかかり、顧客対応が遅くなってしまいます。その点、Salesforce上で顧客の受注履歴、出荷実績、返品等の情報を統合・管理できるようになれば、正確でスムーズな顧客対応が可能になります。 メリット2:顧客情報の一元管理が可能にSalesforceベースの販売管理システムは、顧客データベースをはじめ、販売管理、購買管理、フィールドサービス管理を含む一連の業務プロセスやデータの一元管理を可能にします。顧客情報の一元管理によって、迅速な意思決定、素早い経営判断が可能になります。 メリット3:業務効率化を実現Salesforce のようなSFA/CRMと販売管理システムを連携させることで、顧客マスタや商品マスタといったデータベースをシステムごとに構築する必要がなくなります。これにより、システム管理者は複数のシステムを横断した確認の手間などを解消でき、業務効率化が実現します。 メリット4:他システムとのシームレスな連携による経営スピードUP複数のシステムでデータを管理する運用方法だと、どうしても情報伝達が遅くなります。システム同士の連携、この場合だとSalesforceと販売管理システムとをシームレスに連携をすることで情報伝達が迅速に行われ、経営スピードがアップします。 Salesforce ベースの販売管理システムの実装については、以下の記事でより詳しく解説しています、あわせてお読みいただくことで、さらに理解が深まる内容となっています。参考記事:Salesforce Platform(プラットフォーム)で販売管理システムを実装するメリット販売管理業務の課題を解決するクラウド型販売管理・在庫管理システム「Fujitsu GLOVIA OM」「Fujitsu GLOVIA OM」は、販売管理におけるさまざまな業務課題を解決できるクラウド型ソリューションです。上述したように、「Fujitsu GLOVIA OM」はSalesforce Platform上で販売管理・購買管理・在庫管理・フィールドサービス管理を実現できる国内唯一のソリューションとなっています。 「Fujitsu GLOVIA OM 」には、SFA/CRMとのシームレス連携で業務効率化を図れるのをはじめ、以下のような4つの大きな特長があります。 特長1:SFA/CRMの代表格であるSalesforceとシームレスに連携「Fujitsu GLOVIA OM」は、販売管理、購買管理、在庫管理など、販売業務に必要な機能を標準で備えているソリューションです。 一部をご紹介すると、販売管理では「商談」「販売見積」「販売オーダー」「出荷・納品」「返品」「請求」「売掛・入金」といった機能、在庫管理では「手配機能」「在庫照会」「在庫調整」「在庫移動」といった機能、購買管理では「見積依頼・見積回答」「購買オーダー・購買受入」「買掛・支払い」といった機能を備えています。 さらにSalesforceとシームレスな連携が可能で、営業活動から販売・出荷・請求までの基幹業務を一気通貫で管理することができます。ボタン一つで商談から見積~受注への情報連携が可能で、二重入力などの非効率な作業をなくし、業務効率化を実現します。 特長2:市場変動に迅速に対応、事業成長を持続的に支援「Fujitsu GLOVIA OM」は、製造業、小売業、卸売業など、幅広い業種・業態に対応する機能が備わっています。基幹業務に対応する標準機能以外に、長年培ってきた自社独自の業務に応じた柔軟なカスタマイズも対応です。 「Fujitsu GLOVIA OM」では定期的に新機能を追加しており、インボイス制度や改正電子帳簿保存法といった法改正にも迅速に対応しています。高いカスタマイズ性と拡張性を備えることで、市場変動へ迅速な対応を行い、事業成長を持続的に支援します。 特長3:顧客軸で関連するあらゆるデータの一元管理が可能「Fujitsu GLOVIA OM」では、営業活動から販売、購買、出荷、アフターフォローなどに至る一連の業務プロセスで発生するデータを顧客軸で一元管理することができます。顧客情報や取引履歴はリアルタイムで更新されるため、迅速な顧客対応や迅速な意思決定が可能になります。 営業活動におけるキャンペーン効果、リード(見込み客)管理、顧客サポート、商談状況から販売、出荷、回収、アフターフォローまでの全ての顧客情報を一元管理することで、顧客ニーズの取りこぼしを防ぎ、収益への貢献度を明確にします。 特長4:サプライチェーン全体とリアルタイムで正確な情報伝達を促進4つめの特長は、取引先や販社、支店などサプライチェーン全体とリアルタイムで正確な情報伝達が可能となる点です。「Fujitsu GLOVIA OM」とSalesforceを活用することで、既存のプロセスに手を加えることなく、問い合わせや在庫・納期照会、マニュアル・技術情報の提供といったサプライチェーンに必要な情報のみを安全に共有できるようになります。Fujitsu GLOVIA OMの特長については詳しく以下のページでご紹介しています。併せてご確認いただければ幸いです。【詳細】Fujitsu GLOVIA OMの特長についてまた、以下の動画で「Fujitsu GLOVIA OM」の特長を60秒にまとめて紹介しています。こちらの動画もぜひご参考ください。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2F04Jtfg1wA8M%3Fsi%3Divl-SOyhlSttenRR%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E 【サービスと料金】Fujitsu GLOVIA OMってどんな製品?製品カタログはこちら「Fujitsu GLOVIA OM」の導入効果を事例で紹介「Fujitsu GLOVIA OM」はさまざまな企業で導入いただいています。ここでは実際の導入効果を事例でご紹介します。 ・駿河精機株式会社様駿河精機株式会社様は、電気・電子・通信機器や産業用機械、光学機器などの開発製造販売を手掛けています。 OST事業の受注センターにおいて自社開発した販売管理システムを使っていましたが、機能追加を重ねた結果ブラックボックス化してしまい、メンテナンス性が低下。さらにサーバーの老朽化が進むなど、保守面で大きな課題を抱えていました。 また、紙の帳票や手作業による業務も数多く、必要なデータのダウンロードが困難であったり、EDI(電子データ公開)の適用も進んでいなかったりと、業務効率化にも課題がありました。近年では製品ラインナップが増え、小額多量の製品も扱い始めたことで、オペレーターの負荷が増大し、データ検索性が低下するといった新たな課題も生まれていました。 そこで、拡張性が高く、周辺システムやサービスと容易に連携できる「Fujitsu GLOVIA OM」の導入を決断。「Fujitsu GLOVIA OM」の導入によって、課題であった情報の一元管理が実現。手作業で行っていたアナログな業務フローから脱却し、案件1件あたりの作業時間が大きく改善しました。 また、リアルタイムでの情報共有も可能となったことで、適切な顧客対応や経営判断も可能になりました。 駿河精機株式会社様の導入事例は、以下のページでより詳しくご紹介しています。 ● 駿河精機株式会社様の事例詳細はこちら ・株式会社コスミックコーポレーション様株式会社コスミックコーポレーション様は、海外の製薬会社から体外診断用医薬品を輸入し、国内の病院や臨床検査機関に販売する、医薬品の輸入販売業を営んでいます。 もともとは、在庫管理業務従事者に最適化したシステムをスクラッチで開発し、利用していました。しかし、他の業務にデータを利用する際はシステムからデータを書き出すなど、手作業が多く残っていました。営業情報についてはExcelを使ってデータの管理・分析をする必要があり、経営判断の材料がそろうまで時間がかかるという課題も。 スクラッチ開発したシステムでは限界を感じたため、パッケージへのシステム移行を決断。Salesforceをプラットフォームにした「Fujitsu GLOVIA OM」を採用したことで、様々な業務シーンでの効率化が実現し、システム管理部門の負担も軽減されました。 営業および営業サポート部門においては、見積書は各担当者がExcelで作成していましたが、「Fujitsu GLOVIA OM」のフォームに必要事項を入力していくだけで作成できるようになり、業務効率が改善されました。「製品名」や「コード番号」を予め設定したリストから選択する方式にしたことで、担当者によってバラつきがあった記述が統一され、ミスの削減にもつながっています。 株式会社コスミックコーポレーション様の導入事例は、以下のページでより詳しくご紹介しています。● 株式会社コスミックコーポレーション様の事例詳細はこちら ・株式会社ネットブレインズ様株式会社ネットブレインズ様は、ネットワーク・セキュリティシステム等の設計、構築、保守、運用サービスを行っています。 同社では、社員が看護や育児をすることになった際に会社へ出社しなくても仕事ができるように、ペーパーレス化と働き方の見直しを進めていました。2015年の移転を機に、社内の紙を半分に減らし、紙のタイムカードも廃止するなど、モバイルワークの実現に向けて動いていました。 もともと案件管理のためにSalesforceを導入しており、同じSalesforceのプラットフォーム上にERPを載せられることができ、個別原価管理も実現できる「Fujitsu GLOVIA OM」の導入を決断。 「Fujitsu GLOVIA OM」とSalesforceの画面開発ツール「Sky Visual Editor」を活用して帳票類のペーパーレス化を実現するとともに、商談~請求までSalesforce上で管理することで、モバイルワークを成功へと導くことができました。 株式会社ネットブレインズ様の導入事例は、以下のページでより詳しくご紹介しています。 ● 株式会社ネットブレインズ様の事例詳細はこちらおわりに販売管理業務の課題解決の近道は、販売管理システムを導入することです。自社に適した販売管理システムの導入により、顧客対応品質の向上や業務効率化など多くのメリットを享受することができます。 既に多くの企業で導入されている販売管理システム「Fujitsu GLOVIA OM」について、ご不明な点があればテラスカイまでお気軽にご相談ください。