はじめに業務の効率化を図るため、基幹システムを導入している企業は多いでしょう。しかし、企業全体を俯瞰的に見た際、効率が良いとは言えない可能性もあります。また、Salesforceについても、営業特化型システムであり特定の部署にだけ関係する限定的なシステムだと認識している方も多くいると思います。そこで本記事では、基幹システムとSalesforce(Salesforce Platform)の関係性を正しく理解し、上手く組み合わせて活用することで、さらなる業務効率化や生産性の向上を図るためのポイントを詳しく解説します。【サービスと料金】Fujitsu GLOVIA OMってどんな製品?製品カタログはこちら基幹システムとは?3つの項目でわかりやすく解説まずは、基幹システムについての定義や概要、種類、ERPとの違いについて簡単にご説明します。 ・基幹システムの定義基幹システムとは、業務や事業を遂行する上で不可欠な業務をサポートし、効率化および自動化を実現するためのシステムです。例えば、販売・生産・財務会計など、企業経営の中核となる業務を担当するシステムであり、非常に重要な役割を持っているため、「Mission Critical System(ミッション・クリティカル・システム)」と呼ばれることもあります。 ・基幹システムの種類一般的には、財務会計や販売管理、営業支援、購買管理、人事管理などの業務をサポートするシステムが「基幹システム」というカテゴリーに該当します。業界業種によって基幹となる業務が異なるため、すべての企業に共通した基幹システムというものは存在しませんが、必要な効率化・自動化を促進する役割を担っていることに相違ありません。・基幹システムとERPとの違い基幹システムと似た概念としてERPがあります。基幹システムとERPの違いは、その目的です。基幹システムが個別業務の効率化を目的としているのに対し、ERPは企業がもつ「ヒト・モノ・カネ」などのあらゆるリソースを統合し一元管理するシステムであり、企業全体のデータの一元管理と意思決定サポートなどの役割を持っています。こちらの記事でも詳細を記載しておりますので、合わせて是非ご覧ください■関連ブログ販売管理システムの選び方のポイントは7つ!ERPとの違いや「2025年の崖」も解説Salesforce上で基幹システムを実装するうえで知っておきたいSalesforce PlatformSalesforce Platformは、Salesforce社が提供しているローコード開発ツールで、Salesforce 上で稼働するカスタムアプリの構築から実行・管理・最適化を行うことができるクラウドプラットフォームです。ローコードでのアプリ構築やAIによるインサイト活用などの特徴を持ち、既存システムとの連携も可能であることから、多くの企業で活用されています。また、Salesforce Platform上に構築された基幹システムを活用することで、カスタムアプリ開発の手間やコストを削減し、かつ複数の基幹システム間の連携やデータ共有を容易に実現できるのも特徴です。顧客管理(CRM)や商談管理(SFA)と基幹システムをシームレスに連携させることで、データの一元化や可視化を図り、経営を効率的に回すことができます。一例として、以前公開した「Salesforce Platform(プラットフォーム)で販売管理システムを実装するメリットを紹介」の記事では、Salesforce上で販売管理を実装する方法やメリットについて詳しく解説していますので、こちらもあわせてご参照ください。Salesforce上で基幹システムを実装する5つのメリットSalesforce上で基幹システムを実装することにより、企業は生産性の向上や標準化の実現など多くのメリットを享受できます。 メリット1:業務効率化による生産性の向上複数の基幹システムが保有するデータを共有し、連携を図ることで、複数のシステムにまたがる管理の手間を解消し、業務効率化を図ることができます。 例えば、「顧客管理システム」と「販売管理システム」間において、別々に顧客データベースを保有するのではなく、Salesforce上に実装することでシステム間共有データベースとします。これにより、顧客に紐づく販売データをマーケティングや営業活動に展開でき、結果的に業務効率化に加えて満足度向上にも繋がるでしょう。メリット2:業務標準化の実現基幹システムは企業内の組織や部門に紐付いて運用されることが多く、システム運用者や管理者が属人的に業務を進めてしまうのもよくあるケースです。また、システム改修を重ねた結果ブラックボックス化してしまい、担当者以外は誰もオペレーションできない事態に陥ることもあります。 Salesforce Platform上で稼働する基幹システムに統一することで、UIや業務フローを標準化し、このような属人性に起因するさまざまな問題をクリアにすることができます。メリット3:堅牢なセキュリティで、安全にクラウドで業務データを扱えるSalesforce Platformは、柔軟性の高い拡張性とともに安心して利用できるセキュアな環境で提供されています。サイバー攻撃などから自社でサーバーを守るよりも、信頼性の高いSalesforce Platformにセキュリティを任せることで、システムダウンやデータの損失等のセキュリティリスクは低減され、セキュリティコンプライアンス面でも安心して業務データを利用できます。 メリット4:データの可視化と意思決定スピードの向上Salesforceは視覚的に優れたUIを実装しており、標準で備えるレポート機能やダッシュボード機能を活用することでデータの可視化が容易に行えます。 例えば、会計や財務に関するデータと販売・購買に関するデータをクロス集計し、リアルタイムにダッシュボードに表示させることが可能です。ユーザーごとにダッシュボードのカスタマイズも行えるため、管理職や経営層が必要となるデータを素早く可視化し分析に活用すれば、意思決定のスピードアップを図ることができます。メリット5:柔軟な拡張性により市場やビジネスの変化に対応しやすいSalesforce+クラウド型ERPの組み合わせで基幹システムを活用することにより、クラウド型サービスの最大の特徴である柔軟な拡張性とビジネスの変化への対応が容易になります。 社会ニーズの変化に伴いシステムに求められる要件も日々変化しています。クラウド型であればビジネスの変化に対する柔軟な対応や拡張性を備えており、機会損失を未然に防ぐことが可能です。Salesforce上で基幹システムの実装が可能なテラスカイソリューションテラスカイは、クラウドのリーディングカンパニーとして、 販売管理・購買管理・在庫管理・フィールドサービス管理ソリューション「Fujitsu GLOVIA OM」やクラウド会計システム「mitoco 会計」といったSalesforceをプラットフォームとしたソリューションを提供しています。●「Fujitsu GLOVIA OM」:Salesforceプラットフォームで実装可能なクラウド型基幹業務システム「Fujitsu GLOVIA OM」は、Salesforceのプラットフォーム上で実装し、基幹系業務(販売・手配・計画・在庫・購買・生産・原価・フィールドサービスなど)を管理・運用できるSaaSソリューションです。Salesforceの顧客情報基盤を利用して、商談から出荷、フィールドサービスに至る一連の基幹業務プロセスの管理を可能とします。また、顧客情報や取引履歴がシステム上でリアルタイムに更新・可視化されるため、迅速な意思決定を行うために必要な情報を即座に取得することができ、データドリブンな経営判断も可能になります。Fujitsu GLOVIA OMについて、詳しくは以下ブログもご覧ください。業務課題を解決!Salesforceベースの販売管理システムの導入メリットと「Fujitsu GLOVIA OM」の導入効果(事例付き) ●「mitoco会計」:Salesforceプラットフォームで動く会計システム基幹業務のひとつである会計業務についても、Salesforce Platform上で稼働するクラウド会計システム「mitoco会計」で対応できます。「mitoco会計」はテラスカイが開発した会計システムで、財務情報を分かりやすくレポート&ダッシュボードで可視化したり、AIチャットボットにより知りたい情報を自動で収集・提供するなど、Salesforce+会計システムの組み合わせを活かした独自の機能を有しています。また、頻繁に行われる法改正やバージョンアップへの対応も万全で、他基幹システムとシームレスに連携し経営の効率化を実現します。■mitoco会計のWEBサイトはこちら おわりにSalesforce上で基幹システムを実装することで、企業にはさまざまなメリットが生まれます。クラウド型であれば導入が容易であり、社会変化への対応やセキュリティ面のリスクヘッジも可能です。Salesforce Platform上に構築された基幹システムの活用は、そのメリットを最大件に享受するための第一歩といえます。既に多くの企業で導入されているSalesforceベースのクラウド型基幹システム「Fujitsu GLOVIA OM」について、ご不明な点があればテラスカイまでお気軽にご相談ください。