はじめに企業の成長に伴い、部門ごとに異なる情報システムやアプリで業務を遂行している企業は多いのではないでしょうか。こうなると、社内のデータが分断され情報共有が困難になり、業務効率も低下してしまいます。そこで本記事では、Salesforce導入済の企業向けに、企業における情報活用の課題と同時にSalesforceを最大限に活用し、企業情報の一元管理とデータドリブン経営を推進する方法について解説していきます。基幹業務と顧客情報を一元管理・活用できるSalesforce と販売管理システムの「Fujitsu GLOVIA OM」を組み合わせた活用事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。【SalesforceでのクラウドERP実装ガイド】お役立ち資料無料ダウンロードは→こちらから企業における情報活用の課題企業が情報活用を進めるとき、社内状況や属人化の影響でデータの蓄積や活用を効率的に実施できない場合があります。発生しやすい課題と解決の糸口を見ていきましょう。・組織の壁による業務の分断と業務データの分断企業は組織が大きくなればなるほど専門性を持った部署が増え、それに伴い部門間の連携が妨げられる、いわゆる「組織の壁」ができます。組織の壁が引き起こす問題は根深く、業務の分断やデータの不整合などにより部門間連携が阻害され、生産性の低下や組織の全体最適の不透明化といった事態を引き起こします。・複数の業務アプリを併用する弊害社内で複数の業務アプリを併用すると、次のようなポイントで情報活用の弊害が起きてしまいます。● 登録情報をほかのシステムやアプリに共有できない● データを二重で入力しなければならない● メンテナンスが複雑化する● 利用料や運用のコストが増加するまた、複数のアプリを利用することで個別の対応が必要となり、組織の分断が加速するおそれがあることにも注意してください。・課題解決を人的ソリューションで行う危険性前述した2つの課題を解決するために、社員同士でルールを決め、情報共有の仕組みを作り出そうと動くケースも少なくありません。しかし、人的ソリューションを行うことには次の危険があります。・人的ミスが発生して情報活用に支障が出る・セキュリティ対策が不十分になりやすいもし人的ミスやセキュリティ対策の面で課題を抱えているなら、まずは分断されていた情報やタスクの見える化を図り、データ共有がうまく進まないポイントを抽出してください。社内で利用しているデータ全体の動きがわかれば、データドリブンを効率化する糸口が見えてきます。・まずは分断されていた情報やタスクの見える化を図るこのような負の状況から脱するために、まずは各部署で分断されていた情報やタスクの見える化を図ることが重要です。将来的なシステムの一元化やデータの一元管理を念頭に置き、各部門の実務を理解しているメンバー間で定期的にミーティングを行い、業務の洗い出しと部門間連携の状況確認を行いましょう。各部門で運用しているフォーマットなども互いに照らし合わることで、重複箇所が見つかることもあります。共通の元データを参照している場合はフォーマットを統一するなど、システムの一元化に備えてタスクの見直しが必要です。【SalesforceでのクラウドERP実装ガイド】お役立ち資料無料ダウンロードはこちらSalesforceで基幹業務と顧客情報を一元管理することで課題解決これら情報活用の課題の解決策として、Salesforceで基幹業務と顧客情報を一元管理することをおすすめします。Salesforceは営業活動に特化したアプリというイメージがありますが、実は全社で部門横断的に使用することでより高い効果を発揮することが可能です。ERPのような基幹業務を担うシステムと顧客情報を一元管理し、各部門で共有すれば、組織の壁による業務の分断や部門間でのデータの相違などを防ぐことができます。あわせて、販売管理システムやマーケティング部門で使われているMA※などもSalesforceプラットフォーム上で構築することにより、社内の多くのプロセスのデータの連携につながり、それぞれの業務をより一層スムーズに進めることも可能です。※MA(Marketing Automation)とは、マーケティング活動の自動化を意味しており、見込み顧客情報の収集から商談化までの段階を効率的に管理し、商談数を最大化するためのツールです。一例として、Salesforceと販売管理システムの「Fujitsu GLOVIA OM」を組み合わせることで、以下のように広範囲のデータを一元管理できます。①【顧客に関するデータ】・顧客データ・顧客とやり取りしたメール履歴・商談の進捗状況・案件の概要・手続き書類(提案書・見積書・契約書など)②【販売に関するデータ】・販売見積・販売オーダー・出荷、納品状況・請求、入金状況・売掛、入金・返品③【在庫に関するデータ】・手配計画・在庫状況④【アフターサービスに関するデータ】・メンテナンス契約情報・修理履歴・修理状況営業部門の場合、顧客情報を把握できていても商品の在庫状況やアフターサービスの状況がわからず、別の部門にいる担当者に連絡を取らなければならないことがよくあります。また、業務を縦割りにしている企業の場合には、商談が成立した後に別の担当者が手続きを引き継ぐ影響で、事前に言われていた顧客の要望をうまく汲み取れないケースも少なくありません。対して、Salesforceと「Fujitsu GLOVIA OM」のような販売管理システムを組み合わせることで、基幹業務を含む一連の流れ、そして利用する情報をまとめて管理できます。また、営業活動~受注納品までのプロセスをひとつにすることで、データドリブンの効率が向上し、従来の情報活用における課題解決にもつながります。Salesforceで集約した情報を活用してデータドリブン経営を実現Salesforceで社内のあらゆるデータを一元管理することで、データに基づく経営の意思決定、すなわちデータドリブン経営が可能となります。 多くの企業では、蓄積された経験やベテラン社員の意向などに頼った意思決定が行われているのが現状です。そこで、CRMであるSalesforceで顧客起点でのさまざまな情報を管理し、レポートやダッシュボードなどの機能でそれらのデータを可視化することで、客観的な根拠に基づいた意思決定ができるようにします。そうすることでデータに基づく経営の意思決定、すなわちデータドリブン経営が可能となるということです。 顧客視点でのデータ集約は、Salesforceと販売管理システムとの連携も鍵になります。上述したように、Salesforceと販売管理システムの相互連携によって、営業活動から販売、請求までの情報の一元管理をすることでデータの可視化・活用が可能となれば、企業成長のための戦略設計やPDCAを回すことができます。また、顧客の動向を数値やグラフとして可視化することで、人力では把握しきれない顧客の傾向を理解しやすくなり、ニーズを読み取った経営戦略を立てやすくなるでしょう。Salesforceとシームレスに連携して顧客軸で関連するあらゆるデータの一元管理を実現する「Fujitsu GLOVIA OM」「Fujitsu GLOVIA OM」は、Salesforceプラットフォーム上で販売管理・購買管理・在庫管理・フィールドサービス管理を実現できる国内唯一のソリューションです。「Fujitsu GLOVIA OM」には、SFA/CRMとのシームレス連携で業務効率化を図ることができるのをはじめ、以下の4つの大きな特長があります。特長1:SFA/CRMの代表格であるSalesforceとシームレスに連携「Fujitsu GLOVIA OM」は、SFA/CRMの代表格であるSalesforceとシームレスに連携できるのが大きな特長です。このシームレス連携によって、営業活動から販売・出荷・請求・アフターフォローまでの基幹業務を一気通貫で管理できるようになり、業務効率化を実現します。また、顧客情報と受注や出荷情報を自動で紐づけられるので、作業工数の削減にもつながります。販売管理システムの導入にあたり、操作性も気になるポイントかと思います。「Fujitsu GLOVIA OM」では、使い慣れたSalesforceの画面レイアウト上で基幹業務の運用ができますし、ボタン一つで商談から見積、受注へと情報連携できる操作性を備えているため、新システム導入にかかる教育コストを抑えられます。特長2:顧客軸で関連するあらゆるデータの一元管理が可能さまざまなシステムにデータが分散する従来の形式と異なり、「Fujitsu GLOVIA OM」は営業活動から販売、購買、出荷、アフターフォロー等に至る一連の業務プロセスで発生するデータを顧客軸でまとめて管理することが可能です。顧客の受注履歴、出荷実績、返品、メンテナンス契約、修理履歴等の情報をSalesforce上で統合・管理することで、迅速な顧客対応を支援します。早い市場の流れに遅れを取ることなく、迅速な意思決定を行うためには、必要な情報を即座に取得できる環境が必要です。「Fujitsu GLOVIA OM」を活用することで顧客情報や取引履歴などがリアルタイムに更新・可視化され、データドリブンな経営判断が可能になります。特長3:データ駆動のPDCAサイクルの実施で業務品質の改善・向上に寄与顧客ターゲティングや販売計画、生産計画などの各フェーズにおいて、データの連携で的確なターゲティングが可能となるほか、製品の浸透度やホワイトスペースの分析が可能となります。また、取引先別に売上を予測するといったデータに基づく提案活動へつなげることもできます。特長4:サプライチェーン全体とリアルタイムで正確な情報伝達を促進日本の企業は欧州と比べて企業間のデータ連携や可視化が進んでおらず、デジタル化が遅れているのが現状です。「Fujitsu GLOVIA OM」とSalesforceを活用することにより、国内外の取引先や販社、支店などサプライチェーン全体とリアルタイムでの正確な情報伝達が可能となり、受発注業務のデジタル化やペーパーレス化が実現します。「Fujitsu GLOVIA OM」はSalesforce Platform上で動作するため、既存のプロセスに手を加えることなく、問い合わせや在庫・納期照会、マニュアル・技術情報の提供といったサプライチェーンに必要な情報のみを安全に共有できるのが特長のひとつです。他にも、サプライチェーンの活動状況や事業の見える化を可能とするのも「Fujitsu GLOVIA OM」の特長です。自社の損益情報などをリアルタイムに把握することで、ビジネス成長を加速させます。Fujitsu GLOVIA OMの特長については詳しく以下のページでご紹介しています。併せてご確認いただければ幸いです。【詳細】Fujitsu GLOVIA OMの特長についてまた、以下の動画で「Fujitsu GLOVIA OM」の特長を60秒にまとめて紹介しています。こちらの動画もぜひご参考ください。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2F04Jtfg1wA8M%3Fsi%3DsIpMxJmfvTHM478k%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3D%22%22%3E%3C%2Fiframe%3E【サービスと料金】Fujitsu GLOVIA OMってどんな製品?製品カタログはこちらSalesforce + Fujitsu GLOVIA OMの活用事例Salesforceと「Fujitsu GLOVIA OM」を組み合わせることで、どのような効果を生み出せるのか具体的に知りたい方も多いでしょう。参考として、データの一元管理に成功した「Fujitsu GLOVIA OM」の活用事例を3社ご紹介します。・株式会社ネットブレインズ様の活用事例もともと案件管理のためにSalesforceを導入されていましたが、利用していたERPのリースアップがあったため、Salesforceプラットフォーム上で商談成立以降の基幹業務管理を実装できる「Fujitsu GLOVIA OM」に移行することになりました。「Fujitsu GLOVIA OM」で商談の発生から請求まで、すべてのデータをSalesforceに集約することで一気通貫での管理が実現し、ビジネスの収支状況をリアルタイムに可視化ができるようになりました。Excelベースで行っていた見積業務で属人化が発生するという課題を抱えていましたが、これも「Fujitsu GLOVIA OM」へ移行することで解決。具体的には、「Fujitsu GLOVIA OM」で見積データを作成しないと受注処理ができないようにし、Salesforceのレポート・ダッシュボード機能を使った報告をルール化することで属人化を防止すると同時に、抜け漏れのない商談管理が実現しました。【導入事例】株式会社ネットブレインズ様 詳細はこちら・駿河精機株式会社様の活用事例既存の販売管理システムに機能を追加しすぎた影響でブラックボックス化するデータや作業が増えたこと、そして電子データの交換ができずにアナログな人力作業が残っている状況を改善するために、「Fujitsu GLOVIA OM」を導入されました。「Fujitsu GLOVIA OM」の導入によってアナログな業務フローから脱却でき、商談から販売・生産・在庫に至る一連の業務データをSalesforce上で統合し、管理できるようになったことで業務効率が向上しました。そして、大きな課題であった情報の一元化とリアルタイム共有も実現し、全社におけるデータ活用も促進。営業部門における案件管理をはじめ、リアルタイム情報に基づいた適切な顧客対応や経営判断も可能になりました。今後は、さらにシステムを改善し、Salesforceの機能を活用して顧客対応力を向上させ、事業拡大を目指しています。【導入事例】駿河精機株式会社様 詳細はこちら・株式会社コスミックコーポレーション様の活用事例体外診断用医薬品の輸入・販売事業を展開している株式会社コスミックコーポレーション様は、在庫管理業務従事者に最適化されたスクラッチ+オンプレミスのシステムを活用していました。販売や購買に必要なデータはシステムからデータを書き出して利用する方法で行っていたり、売上や利益の算出も営業部門がExcel を利用して分析したりと、業務の煩雑さが課題となっていました。これらの課題を解決するためクラウドに移行することを決断し、販売管理システムをSalesforce上で構築することに。Salesforce上での販売管理システムの構築が可能で、営業支援機能と連携できるという条件に合うシステムが「Fujitsu GLOVIA OM」でした。販売管理・在庫管理・購買管理を「Fujitsu GLOVIA OM」上で処理できるようになり、会計システムとのデータ連携もスピーディーに行えるようになるなど、さまざまな業務で効率化が実現しました。今後は、「Fujitsu GLOVIA OM」に標準搭載されているモバイル機能を活用し、外出先からでも社内システムにアクセス可能にすることで、さらなる営業力の強化を図っていこうとしています。【導入事例】株式会社コスミックコーポレーション様 詳細はこちらおわりにデータドリブンな組織経営を行うには、一元管理されたさまざまなデータから必要な情報を導き出し、全社的な視点で意思決定を行う必要があります。また、競合他社との競争力を保つためには、迅速かつ正確にデータを蓄積・活用していくことが必要不可欠です。Salesforce と「Fujitsu GLOVIA OM」で、営業活動から販売、請求までの情報を一元管理し、顧客ニーズの理解を深め、データドリブンな組織作りを実現しましょう。Salesforce活用についてお悩みの方は、テラスカイまでお気軽にご相談ください。